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ブランドを育てる!

「商標を活かすためになすべき7つの基本 (価値向上編)」 その6


 【6】事業活動の「整理整頓ツール」として商標を活用する
  BLMが考える「商標を活かすためになすべき7つの基本 ―価値向上編―」


 商標は、いわば単なる文字列、記号又は図形等にすぎません。かかる文字列等をブランドとして育てるためには、一定の努力が必要です。
 商標を活かすためになすべき6つ目の基本は、『事業活動の「整理整頓ツール」として商標を活用する』ということです。

 商品ラインの幅やライン内におけるアイテム数が増加してくると、それに応じて商標が増加し収集がつかない事態が生じることも少なくないと思います。また同じ商標が種々の商品やサービスに使用されることで「約束」がぼやけてしまう事態等も生じているかもしれません。そこで「商標」を、〝煩雑化する困った存在〝として放置するのではなく、「整理整頓ツール」として活用すべきです。

 一般に、最も重要な商標が、コーポレートブランドを構成する商標でしょう。かかる商標のもとで、事業者は、その利害関係者や社会一般に対し、最も上位の「約束」を提示し、この商標のもとでは、事業者の全ての活動において、その期待に応える努力が必要です。「約束」がぶれる又はぼやける事態に注意しつつ、事業者の各商品やサービス等に広く使用することもできます。     
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 (上図商標※1は、特許電子図書館で公開されている登録情報より引用。)

 一方、プロダクトブランド(商品・サービスのブランド)を構成する商標は、ある程度絞り込んだ顧客に対し約束を提示していきます。プロダクトブランドの約束はコーポレートブランドの約束と矛盾してはならず、コーポレートブランドの約束を具体的かつ豊かにするものが望ましいです。

 1つの事業者の中で、コーポレートブランドの約束と、プロダクトブランドの約束は異なるレベルで存在し、かつ、複数のプロダクトブランドが存在する場合も多いと思います。事業者の各活動の「整理整頓ツール」として商標を活用することで、それぞれのレベルで、「約束」を明確に顧客・その他の利害関係者に提示して各約束を守り、組織全体としては上位の約束を各レベルで統一的に守っていくことで、市場での強い地位を固めていくことができます。

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