取組み・活動

ブランドを育てる!

自社のブランドが属するカテゴリを真剣に考える

カテゴリへの関心が薄れていないか?」で、商標登録してみても残念ながら商品が売れない場合もある点述べました。では、なぜこのブランドが選ばれないのかの理由の一つとして、そのブランドが属する「カテゴリ」や「サブカテゴリ」自体への人々の関心が薄れている場合を挙げました。

 

今回は、では、自社のブランドが属するカテゴリを真剣に考えてみよう!ということで、「ビール」というカテゴリの中から事例を(勝手に)挙げたいと思います。 ブログ筆者(以下「私」)は、余りお酒が飲めないのですが、ビールは比較的好きなもので...(´д`;)ゞ。)

 

私は、コエドビール(COEDO)が大好きです。1994年の酒税法改正が一因しているようですが、一時期、「地ビール」ブームがありました。「地ビール」というカテゴリについて、私は、実際に飲んだ経験や、「ブーム」の言葉が持つイメージで、味が薄く成熟化していないイメージを持っていましたが、コエドビールは例外です。コエドビールを、そもそも「地ビール」というカテゴリとして括るのに抵抗があります。

 

意識的に、「地ビール」というカテゴリに関連づけられないようにしたと思われるのが、「よなよなエール」です(私の勝手な解釈です。)。楽天の同商品販売ページには、「よなよなエール」は、『エールビール』である旨説明されています。 エールビールは、『日本で一般に飲まれるビール(ラガーピルスナー)と違い、様々な香りや味わいをつくることができるビール』だそうです。 地ビールではなく、世界的に有名なビールのカテゴリ(又はサブカテゴリ)である「エールビール」に属する、と意識的に謳っているように思います。そこには、一過性のものではなくて、日本人のビール文化を変えようとする気概を感じられます。 

 

よなよなエール.png

(よなよなエールの缶の写真・文章は、上記楽天の同商品販売ページより引用・参考。)

 

上記ページには『「よなよなの里」は、長野県軽井沢にある会社が、一念発起して1996年に創業した「エールビール」専門の醸造所です。そのはじまりは、創業者がアメリカのパブで何気なく注文したビールとの出会いから。皆さんは、海外に出て価値観が大きく揺らぐ経験をしたことってありませんか?今までは一体何だったんだと感じてしまうようなカルチャーショック。そこで口にしたのは、日本人には馴染みのなかった華やかな香りや深いコクのビール。「うまい!・・・これもビールなのか・・・なぜこんなに旨いビールが日本にはないのか・・・」そんな想いから、誕生したのです。』と熱く語られています。

 

「地ビール」というカテゴリに属すると謳うこと又は第三者に評価されることは悪いことではないと思います。実際「よなよなエール」も楽天WEB上で「地ビールランキングNo.1で紹介されました」とも謳っています。

 

しかし、自分達の商品が、いったいどんな「カテゴリ(又はサブカテゴリ)」に属するか?を真剣に考えてみる必要があるように思います。特に「ブーム」と呼ばれるカテゴリと関連づけられる場合は、そのブームが去った後、改めて見直す必要があるように思います。

 

(表「顧客の購買行動と事業者の課題」は、 「ブランド・ポートフォリオ戦略」 D.A.アーカー著 阿久津聡訳 (ダイヤモンド社)「図4-2ブランドと顧客の相互関係」(P.133)を引用し、ブログ筆者にてアレンジ。)

 

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